2012年9月13日木曜日

フルムーン•ダンス

9月と言えば、中秋の名月。今年は9月30日だそうですね。月が綺麗に見える季節になったので、今回は月に関する話題を。8月は満月が二回あり、ブルームーンでした。二回目の満月の8月31日の夜、私はロンドン中心部に近いヴォクソール(Vauxhall)にあるセント•ピーターズ教会で、女性だけが参加するフルムーン•ダンスに参加していました。
ここのフルムーン•ダンスは、イギリス人でダンスムーブメント•セラピストのクロイ•デ•ソウザさんが、ガブリエル•ロスが開発したファイブ•リズムズというダンスを元に、満月の夜、女性だけが集い踊る場所を提供したいという事から始まりました。(http://www.bodysong.co.uk/)現在、クロイさんはお休みをしていて、彼女の同僚のファイブ•リズムズのファシリテーターの資格を持つ女性達(セラピスト)が、交代でフルムーン•ダンスを行っています。

ファイブ•リズムズはダンスを通じた瞑想と言われフローイング、スタッカート、カオス、リリカル、スティルネスの5つのリズムからなり、5つのリズムを通して踊ることを海の波にたとえ、ウェイブ(Waves) と呼ぶそうです。ファシリテーターの役目は曲を選ぶ事と、曲に合わせてダンサー達を言葉で誘導する事。例えば「さあ、体の中から聞こえて来る声に耳を傾けましょう」「あなたの隣にいる女性、その隣にいる女性、皆繋がっているのです。意識して踊ってみましょう」などなど。

ファイブリズムズは伝統舞踊のように「こういう型で踊らなければならない」ということはなく、曲に合わせて好きに踊る事が出来ます。つまり、体が反応するままに踊っていいのです。こう書くと、えーどうすればいいのか解らないと躊躇する人も多いのではないでしょうか。私も、今振り返ると、友人に連れられ初めて参加した時のぎこちなかった自分を思い出します。回りからどう思われるのかとか、こんな動きをしていいのだろうかと、殆ど自己批判の声が頭の中をよぎっていました(笑)。でも、これって、普段の生活でいかに私達が「枠」にはめられているか、思い出させますよね。

踊っている最中に泣き出す人もいます。これももちろんオッケー。その時に、出て来たものを押さえず表現するというのがポイント。以前、私も踊っている時、その時かかっていた音楽、踊っていた時の姿勢などから、遠い遠い過去に忘れ去れていた記憶を思い出し、泣きそうになりました。体が覚えているんですね。トラウマの記憶というのは、細胞レベルでも蓄積されるようで、こういった「好きに体を動かしていい環境」というのは、溜まったものが自然に出やすくなるようです。

セント•ピーターズ教会のフルムーン•ダンスは、その時その時のファシリテーターによってスタイルがあるので、毎回同じという訳ではないし、何よりも、その時、月が何座に入っているかで、選曲も変わってくる所がおもしろいのです。いかに、天体の動きと音楽が人の心理に影響を及ぼすかよく解ります。前回の満月は魚座の満月だったので、情緒的に深い感じの曲が多く、最後に輪になって座ってシェアした時に「とても深く入った」という感想が多く出ました。フルムーン•ダンスのもう一つのテーマは、解放し本当の自分を取り戻すという事にあるようです。

ちなみにセント•ピーターズ教会では、毎木曜日、男女混合のファイブ•リズムズもやっているようです。参加した友人によると、全然エナジーが違うとか。かなり混んでいるので踊るスペースさえない時があると聞いたので、私はこちらの方にはまだ参加した事がありません。

興味を持たれた方は、もしお近くでこういったイベントがあったら、是非参加してみて下さい。

2012年9月6日木曜日

レッド•ウッドの森

レッド•ウッド(セコイア)の木というと、カリフォルニアのセコイア国立公園のものが有名ですが、なんとロンドンにもレッド•ウッドの木がちょっとあるのです。場所は、ロンドン西部のキュー•ガーデン。

その赤い樹皮や心材からレッド•ウッドという名前がついたそうですが、杉科の常緑針葉樹でキュー•ガーデンの中の杉の木が集中して植えてある一角にあります。(地元のロンドンの方には、池の近くと言えば解るでしょうか。)
数的には十数本ほどなのですが、サークル状に植えてあって、その中に入るとまるで木達が会議しているような雰囲気になります。カリフォルニアのものは平均樹高が80メートル、樹齢は400年から1300年だそうですが、キュー•ガーデンにあるレッド•ウッドの木の高さは25メートルぐらいで、まだまだ若い木だというのが解ります。

ここのレッド•ウッドのエナジーはとても女性的で、グランド•マザーのよう。木々の間から差し込む光に包まれると、とても癒されます。私のお気に入りのスポットです。