2012年12月31日月曜日

屋久杉のビーズ

ちょっとハワイのお話はお休みして、木の話を。


最近、妙に木というか深い森に惹かれていて、地球がまだ生まれて間もない頃の太古の森とはどんなだったのだろうと、思いを馳せる時間が多く、自分の中の自然回帰願望が強くなって来ているんだなぁと思っていました。

そんな時ふとネットで目にしたのが屋久杉ビーズ。今度日本に一時帰国した時には行きたいなと思っている場所が、屋久島。初めて苔むした森の写真を見た時は感動しました。確かに「もののけ姫」の世界。自然霊が写っている写真も見た事があります。イギリスも妖精が好きな人が多いお国柄、木を好きな人は多いのですが、流石に屋久島のように樹齢1000年以上の木がいっぱいある森の話は聞いた事はありません。(日本の方のイメージだと、森と言えば北欧のようですね。)

で、樹齢1000年以上の木のエナジーと繋がりたいと思い、日本から屋久杉ビーズを取り寄せました。案の定、とても暖かい「気」を出していて、とてもいい匂いもして、持っているだけで落ち着きます。年を越す前にブレスを作ってしまおうと思い、一昨日、ロンドン市内のビーズ屋さんを回り、屋久杉に合うビーズを購入。一気に作ってしまいました。イメージとしては、「太古の森に住む木精」。使った石は、レイン•フォレスト•ジャスパーとモス•アゲード。屋久杉のビーズに聞いたら、この組み合わせが良いとの事。やっぱり「森」系の石になってしまいました。琥珀との相性も良さそうですね。お数珠っぽくなるのが嫌で、シンプルなマクラメにしてみました。

古神道の影響か、木の家が多いせいか、日本人と木というのは密接な関係にあるように思えます。テクノロジー優先の殺伐とした環境に住んでいると、忘れてしまう自然との繋がり。自然界でいろいろな物が繋がっているように、私達人間は木なくして生きてはいけません。木を利用する事も大切だけど、木に敬意を払う事も大切。木をハグする事や、木のぬくもりを感じる事は、遠い昔私達人間が忘れてしまった目に見えない「自然の中に存在するパワー」、ひいては大宇宙と繋がるパワー(ネイティブ•アメリカンの言うGreat Mystery-大いなる不思議)を感じる事に繋がるのではないでしょうか。今回、屋久杉のビーズを手にして、鉱石よりも簡単にエナジーを感じられる事、石にはないエナジーの柔らかさに気がつきました。1000年以上に渡り、大地の養分を吸い取り、宇宙からのエナジーを蓄えた屋久杉だからでしょうか。

昔、昔、私達は皆、草木や花、風、水、土と言った自然の中に存在するものの声を容易に聞く事が出来たのでしょう。今、そう言った能力を取り戻す事が必要な時代に入ったのかもしれません。

どうぞ良いお年をお迎え下さい。

*今回、屋久杉ビーズは福岡にある「屋久杉堂」(http://yakusugido.com/)さんから購入しました。大変、親切で丁寧な対応で、感謝しています。

2012年12月30日日曜日

イルカとアセンションinハワイ(1)

ハワイ島キラウエア火山に住むと言わる女神ペレ。地母神です。

12月13日から23日まで、ハワイ島を再訪していました。12/21−23の間に、マヤ暦の終焉に絡んだイベントが世界各地で開催されていたみたいですね。グレッグ•ブレイデン氏やJJハータック氏、バーバラ•マークス•ハバード女史、マヤの長老のイベントはどんなだったのかなぁ。興味あります。

私は12月21日に地球が崩壊するとも、他の惑星へテレポートするとも思っていませんでしたが、意識のレベルに何か変化があるのではと思った時、好奇心旺盛な私は、行けば必ず何か起きるハワイ島にまた行ってみたくなりました。今回の訪問の目的は、ドルフィンスイムの先駆者ジョーン•オーシャンさんのアセンション絡みのセミナーに参加する事。ジョーンの本は2冊とも読んでいて、とてもコズミックなものを感じていたし、同じ様なキャリアの持ち主(ソーシャル•ワーカー、カウンセラー、セラピストとして虐待された子供や女性、家庭裁判所絡みの仕事をしていた事がある)で、一度会ってみたいと思っていた女性です。みなそれぞれに12/21を過ごしたと思うのですが、ジョーンは今回「私達はイルカに呼ばれてここに集った」と言うくらい、イルカ好きでコズミックな人達が集まりました。

ロンドンからコナに向かう飛行機の旅は長いのが難点(10時間半+5時間半+乗り換え)。今回も乗り換えはLAXでしたが、前回のようなドラマはなく乗り換えはスムーズに行きほっ。予定通りに夜8時、コナの空港に到着。ところが、ロンドンを発つ前引いた風邪が、案の定乾燥した機内で悪化(涙)。最初の二日間は、骨休み&ダイビングと思っていたのに、結局、風邪で具合が悪い上に、お腹の具合も悪くなり、ダイビングもキャンセルしホテルの部屋と町中で普通にゴロゴロと過ごす羽目に。(とほほ)

しかも、この風邪しつこく、ジョーンのセミナーが始まってから咳まで出る始末。アスピリン、咳止め、ビタミン剤、ナチュラル•レメディーを飲んでも、セルフ•ヒーリングしてもまったく治まらず。セミナー参加者にはVog(火山灰のスモッグ)のせいでは?と言われたのですが、帰りの飛行機の中でも咳だけは出ていました。ところがロンドンに戻って来て一晩寝たら、けろっと治り、すっきり。ありゃ、これはもしかして越智啓子さんがメルマガで触れている、アセンション風邪なのかな?と思ってしまいました。おまけに、ハワイ滞在中、体重が落ちたらしく、こちらへ帰って来てから、体が軽く感じられ奇妙なふわふわ感が。久しぶりにお肉も食べたくなり、ちょっと食べたりしています。なんなんでしょうね。

帰って来てから、まだハワイ島で体験した事を整理をしている最中で、インターネットでも情報をリサーチしている段階なので、ぼちぼちとブログの方に滞在記をアップして行きたいと思います。もうすぐ大晦日なので、この滞在記、年越しになりそうですね。


コナの町では恒例クリスマス•パレードが。最後の方は殆どディスニーランドのエレクトリカル•パーレードと変わらず(笑)。アメリカですねぇ。

2012年12月5日水曜日

2012年アセンション?


ちまたで、2012年12月21日は、マヤ暦の終わり、アセンションと騒がれていますが、人によっては「この世の終わり」と思っている人もいるようで•••。こういった恐怖を煽るような情報はだいたい怪しいのですが、私も、最近のエナジーの動きを見て、12月21日は非常に興味のある日だなと思って、ちょっと調べていました。スェーデン人のカール•コールマン博士は昨年の10月28日がマヤ暦の終わりと説いていましたが、結局何もなく12月21日の方が信憑性があるようです。

その中で、私が注目したのはマヤ族の長老、アク•ターさんが話す、マヤ暦の終わりと12月21日に起きる事。古代マヤ族は、数学と天文学に長けていて、天体の動きを正確に計算する事が出来たそうです。要約すると、12月21日−23日にかけて地球と銀河の中心が一直線上に並び、高いエネルギーが地球に降りてくるそう。そして、そのエネルギーが直に降りて来るのが、現在のアメリカ合衆国南部からグアテマラにかけて。元々ピラミッドが造られたのは、その高いエネルギーをキープし他の地球の地域に送る為だったそうです。(残念ながら、現在かなりの数が破壊されてしまったそうですが。)

実際、一直線上に並ぶ「食」にあたる部分が8分間のみと言うこと。(しくみとしては、皆既食と一緒で少しずつ重なって行くよう)その間に、超意識的な体験するらしいのですが、重要なポイントは、人類がその高い意識を維持出来るかどうか。

また、ちまたに言われている、地球がフォトン•ベルトを通過するので、三日間、真っ暗闇になるという説については、「食」の時と一緒で、薄暗くなるのみ(特に三日目)。ただ、電気系統に障害が出る可能性が高いとのこと。


アク•ターさんは、他にもこの時を狙って科学者が行う、反物質の実験の危険性、その対抗策なども語っています。(ピラミッドは粒子加速器として機能するとのこと。)実際のトークはスペイン語と英語です。興味がある方は観てみて下さい。


スピリチャルな観点からの説では、何千年にも渡る人々を苦しめた古いシステムが崩壊する時で、個人レベルでは自分にとって不必要なもの(人、物、感情、体験、記憶、思考パターン、等)を手放す時と言われています。その結果、人類は統合意識のレベルに到達出来る。先日会ったロシア人の知り合いなどは、「他の惑星にテレポートする」と真剣に思っているようでしたが(汗)、その人の意識がピュアでスーパー•ヒューマンのレベルまで進化していないと、現在の状況では無理でしょうね(笑)。世の中にはアセンションの話など聞いた事ない人も多いようで、何に意識を合わせるかの問題でもあります。

さて、12月21〜23日は何が起きるのでしょうか。メキシコに注目ですね。

2012年11月26日月曜日

ポルトガル、いま昔(3)

ロッシオ広場へ向かうデモ隊
私が滞在中、EU財政難のスペイン、イタリアと連携して、ポルトガル全土でストが起きました。公共の交通機関がストップしてしまい、お陰で足止めをくらい退屈な一日になってしまいました。•••とは、観光客の視点で、ポルトガル国民にとっては深刻な問題です。後からニュースで場所によっては流血騒ぎがあったと聞きました。10年前のリスボンにはなかった出来事です。

ヨーロッパは(というか世界中?)、今混沌とした状況にありますが、今回ポルトガルに来て、10年前と比べ世界も変わったけど自分も変わった事を思い知らされました。以前来た時は、(珍しかったと言うの事もあるのでしょうが)ポルトガルの文化には肯定的でした。1930年代のサラザールの独裁政権下からポルトガルと言えば3F(Fado, Fátima, Futball)と言われ、私もその3Fに興味があり、ポルトガルのリスボンから上、北部の主要観光地は全て訪れた事があるのです。あ、教会の壁を飾る金だけは、インディオを殺して植民地から略奪して来たもので、神様はそんなもの必要ないぞ、と反感は覚えていましたが。
ところが、今回の旅でポルトガルの印象はがらっと変わってしまいました。イギリスでは、駅やレストラン、パブ、職場など公共の場所ではタバコは吸えません。ところが、ポルトガルは至る所で老若男女タバコを吸う人がいて気になる。(その煙で喉がやられてしまいました。)更に、今、私は、ワインも殆ど飲まなくなり、シーフードは食べるけどお肉は食べない半ベジタリアンのような生活をしているので、どちらかというと新鮮な野菜を中心に食べていた方が幸せ。でも、一日のうち一食はベジと考えていても、伝統的なレストランでベジ料理は殆ど無し。カフェだとチーズサンドイッチが殆ど。で、結局、伝統的なレストランで食事していのは最初の2、3日だけで、その後はモダンなカフェとかで、ヘルシーなサラダとか、野菜スープばかり食べる羽目に。(その辺はイギリスの方が、ベジが多いので選択肢も多いです。)何故かとてもポルトガルが後進国に思えて来てしまったのです(汗)。

昔は喜んで訪れていた古い建物を見てもちっとも新鮮味がない。教会など入るとだいたいエナジーが重い。(そりゃあ、信者が懺悔とか悩みとかの念を持ち込むので重くなるでしょうね。)で、明るいエナジーをつかむ感覚で写真を撮ると(天使の)オーブが写ったりする。と、昔とは合わせる次元がまったく変わってしまったんですね。
ちょっと話はそれますが、そんなエナジーの重い教会ばかりの中で、一カ所だけ不思議な場所があったので紹介します。ポルトガル南東部、世界遺産として登録されているエヴォラという町にある人骨で出来たチャペルです。16世紀に骨を埋葬する場所が無くなり、解決方法として壁に骨を埋め込むことになったそうですが、さぞかし、おろどおどろしいエナジーだろうと思って入ったら、とんでもない!逆で、こんなに浄化がされている場所はないというくらい、クリーン!どうやら骨の持ち主のスピリットは全て昇天しているようで•••。ただ、一カ所、ちょっと動きがあったのでそこの写真を撮ったら、案の定オーブが写りました。(何枚か写真を撮りましたが、オーブが写ったのはこの場所だけです。)どうやらこのチャペルのお世話をしていた修道士さんのスピリットのようです。もうお役目が終わっているので、光の下に還してあげました。(そうです、以前はこんな事、怖いと思ってしていませんでした(笑))
(真ん中の床の近くにオーブが写っています。)

そして、自分が一番変わったと感じたのは、10年前だったら、絶対ぶちっと切れているような状況をスルー出来るようになった事。滞在中、観光案内所のおにいちゃんの案内がいい加減で、一時間に一本しかないバスを逃した時とか、地下鉄の駅員に「始発の時間は解らない。でも6時半から駅は開いているわよ」と言われたと時か、泊まったホテルの下がアイリッシュ•パブで午前2時近くまで五月蝿く寝れなかった時に、耳栓つけて「ホテルの概要を良くチェックしなかった私が悪い。こりゃあ、今晩は寝るの諦めるしかないな〜」と、おおらかに(?)対応出来た時など、など。ある出来事が起きた時、表面的に見たらネガティブな出来事でも、後で何故その出来事が起きたか、ポジティブな意味が解るようになった事など。バシャールが「外に現れる状況は同じでも、あなたの反応が変われば、あなたがシフトしたかどうか(周波数が変わったかどうか)解る」と言っていたのはこういう事なのかと実感しました。また、どういった環境に住みたいかという点でも、自分にとって好ましくない環境を体験した私は、もうちょっと環境に優しい場所に住みたいと思うようになりました

今回ポルトガルに戻って来たのは、ポルトガルの「いま昔」だけでなく、自分の「いま昔」を体験する為だったような気がします。


2012年11月21日水曜日

ポルトガル、いま昔(2)

リスボン郊外、大西洋に面したカスカイスの港
ポルトガルと言えば、魚介類の豊富さで有名ですね。魚介類のリゾット(Arroz de marisco)は、超美味しい。更に天ぷらの発祥の地と言うだけり、お魚に衣をつけて挙げるお料理も多く、ポルトガル人がスナック感覚で食べている鱈のコロッケ、海老のコロッケなど、日本人の口に絶対合います。私にとっては、イギリスにはないシーフードを食べに来たようなもの。

イギリスの環境に慣れている私が、今回気になったのが、カフェ。イギリスには、いろんなチェーン店があって、個人でやっているお店は押され気味なのに、リスボンのロッシオ地区、お隣のちょっとおしゃれなバイシャ•シアド地区で見かけたのはスターバックスのみ。それぐらい、独自のカフェ文化が根付いていて、チェーン店が入り辛い環境なのかなと思いました。伝統的なカフェには、立ち食い蕎麦屋ならぬ、立ち飲みカフェみたいな所もあり、カウンター越しにウェイターさんに飲み物を注文し、更にお菓子も食べれるという仕組み。

カフェ•オレ(所謂コーヒー牛乳ですね)は、だいたい1〜1.2ユーロ。お菓子も85セント〜1.2ユーロぐらい。物価は安いです。コーヒーは当然、イギリスのコーヒーよりこくがあっておいしい。南欧はコーヒー大国ですから、その辺は外しません。ちなみに、立ち飲み(?)カフェには、簡単なスナックもおいてあり、前出の鱈のコロッケ、海老のコロッケ、ソーセージ入りのパイなども食べれます。

今回良く食べたのがこちら、ポルトガルを代表するお菓子パステル•デ•ナタ。一個1ユーロ。中心に入っているのはカスタード•クリーム。回りのパイ生地がさくさくしてとても香ばしい。(でも、超甘いです!)

そして、日本とポルトガルを繋ぐ代表菓子、カステラの原型となったと言われているのが、こちら。ポン•デ•ロー(pão de lo)。カステラという名前は、スペインのカスティーリャ地方の名称が訛って日本に入って来たようですが、スペインにある似たようなお菓子はカステラとちょっと味が違う。確かに、ポルトガルのケーキの方が、日本のカステラの味に近いようです。ちなみにポルトガルでも、お店によってはザラメを入れる所もあるようです。
(紙の型に包んで焼いています。)
更に町を歩いていると、あの福岡の錦糸卵!が入っているお菓子を見かけました。卵で出来た細い素麺(fios de ovos)がパイ生地に包まれていました。

ポルトガルのお菓子は素朴です。それでも、イギリスのお菓子と比べたら、おいしいと思っていっぱい食べてしまいます(笑)。こんな古き良きカフェ文化が残っている所は、ポルトガルの素敵な所ですね。

2012年11月20日火曜日

ポルトガル、いま昔(1)


一週間ほど、寒いロンドンを離れポルトガルに出かけて来ました。ロンドンからリスボンまでは直行便で2時間半ほどのフライト。年間通して暖かい国なのでイギリス人の間で人気があるのか、飛行機代は夏とそれ程変わらず。確かに気温は日中16度もあり、空港に降り立つと南欧特有の日差しの強さと青空にまず目を奪われます。リスボン市内を歩いていても、光と影とのコントラストがものすごく、日の光の弱いイギリスとはまた違った色彩感覚を楽しめるのも旅の醍醐味。そう言えば、南欧の人達は感情型で、性格も行動もドラマチックな人が多いですよね。こんな環境にいたらそうなるのでは、なんて思ってしまいます。着ているお洋服の色も違いますもんね。

 
私が最後にリスボンを訪れたのは10年前、と、はたと気がついて、時の流れの早さを感じました。10年の間にリスボンの町は変わったのでしょうか。今回の滞在の基点になったのはロッシオ地区。高台の上にあるお城やテージョ川にも近く、地下鉄の駅もあり交通の便も良い地域です。泊まったのはロッシオ広場の隣にあるフィゲイラ広場に面したペンサオン(素取りのホテル)。記憶を辿ると初めてポルトガルを貧乏旅行した20年前にも、この場所に泊まったよう。その頃はバックパッカーの巣窟みたいな感じの安宿だったのですが、今は経営者が変わったのか、とても小綺麗なペンサオンになっていました。なんか、私もホテルもアップグレードしたんだなと感慨深いものがありました(笑)。
 

しかし、古い物が大好きなヨーロッパ。市内を見回すと、昔ながらの建物は変わらず。路面電車も健在。第二次世界大戦中、壊滅的に破壊されたロッテルダム(オランダ)などと違い、中立国だったポルトガルのリスボンは、かなり「レトロ」な建物が多く残っています。(ちょっと危ない感じの建物もありますが。。。)

町を散作していると、10年前の記憶が蘇って来ました。そうそう、南欧は何故か靴屋さんが多く、素敵な靴がいっぱい売っていて、以前ブーツを買ったらデザインは良かったんだけど、寒い国用のブーツじゃなくてイギリスであまり使えなかったなぁ、なんて思い出しました(笑)。

印象はまだまだ古い物(システム)の方が多そうかしら?そう言えば、ホテルでも、まだ全室WiFiが入っていない所があるようで、予約を入れる時は要注意です。
テージョ川の畔にて。


2012年11月3日土曜日

ガイ•フォークス•ナイト

イギリスでハロウィーンの次に来るのがガイ•フォークスのイベントです。
ガイ•フォークスをかたどったお面
ガイ•フォークス(Guy Fawkes)は、英国史上では有名な人物で、当時プロテスタント国家だったイングランドをカトリック国家に戻そうと、カトリック教徒数名と国王暗殺を計画。1605年11月5日、ウェストミンスター議会の中にある上院(貴族院)の地下に、爆薬を仕掛けている所を見つかり逮捕され、翌年1月に国家反逆罪のかどでロンドンで公開処刑されました。

この事件は、火薬陰謀事件(Gun Power Plot)という名で知られ、その後、国家転覆に失敗したガイ•フォークスの姿をかたどった人形を燃やし国家の無事を祝う行事にまで発展しました。ちなみに当時はローマ法王の人形を燃やす人達もいたそうで、いかにプロテスタントがカトリックに対して敵意を持っていたか解ります。

この伝統は今でも引き継がれていて、毎年11月の最初の土曜日は、ガイ•フォークス•ナイト(大かがり火の夜- bon fire night)と呼ばれ、各地でかがり火が焚かれ、花火が打ち上げられます。場所によっては、大掛かりなイベントとなっており、花火と一緒に音楽が演奏されたり、屋台が出たりします。一般の人も、家の庭で花火をあげたりします。でも、プロテスタント対カトリックの血なまぐさい対立は昔ほどありませんのでご安心を。

ところで日本で花火というと夏。ところがイギリスは冬になると花火大会があるので、最初はすごく不思議で違和感がありました。イギリス人によると、夏に花火を打ち上げても、日が長いので夜遅く(11時ぐらい)まで空が明るく、花火を楽しめないというのと、長く暗い冬が始まる時に、景気付けに花火を打ち上げた方が効果的だと言う事らしいです。この辺も日本人とイギリス人の感覚の違う所ですね。

これから冬至まで日がどんどん短くなって行きます。イギリスの寒く暗〜い冬の始まりです。ガイ•フォークス•ナイトの次に大掛かりに花火が上がるのは大晦日(新年)です。

2012年10月31日水曜日

ハロウィーン


今年もハロウィーンがやって来ました。元々イギリスはアメリカほど、ハロウィーンの行事を大々的に行う習慣はなかったのですが、最近は日本のクリスマスのように娯楽化、商業化されたイベントとして楽しむ感じが強いようです。


お店には、食用でなく、中をくり抜いて提灯(ジャック•オ•ランタン)を作る為のおっきなカボチャが並び,ハロウィーンのシンボル•カラーであるオレンジと黒の色のついたお菓子や蜘蛛、コウモリ、骸骨などの飾りが売られています。

パブやレストランなどの飾り付けもハロウィーン調になる所も多く、夜、ホラー映画の登場人物のように仮装してハロウィーンパーティやパブに行く人達も登場。仮装した子供達も「トリック•オア•トリート」と、お菓子を貰いにご近所の家を訪ねたりするのもアメリカと一緒。(アメリカのように銃で撃たれる事件は発生していませんのでご安心を。)

その一方で、原理主義のキリスト教信者は「ハロウィーンは異教徒の祭り」なので、そういった行事には参加しないし、またテーマがテーマなので悪魔崇拝に結びつける人達もいて、イギリス人の間でもハロウィーンを祝う事は賛否両論です。

元々ハロウィーンは、ヨーロッパにいたケルト人の信仰に端を発すると言われ、日本のお盆のように10月31日は死者の霊や精霊、魔女などが現れる日と信じられていました。つまり、この世とあの世の境界が曖昧になる時なんですね。収穫期の終わりと冬の始まりを示すケルトの祭りサムヘインと、ローマの死者の祭りが合わさったものという説もあります。更に、11月1日の全ての聖人と殉教者を祝うキリスト教(カソリック)の万聖節(諸聖人の日)とも繋がってしまったようです。

こうして考えると、今私達がお祝いしている行事の中には、長い人類の歴史の中で他の習慣や祭りとかけ合わさり、名前は同じでも本来の意味と違って来てしまっているものが多いのかもしれませんね。

ちなみにバシャールによると、ハロウィーンの起源はアトランティスの崩壊を追悼する行事だそうです。


2012年10月20日土曜日

服役囚のアート

ロンドンのサウス•バンク•センターという所で、恒例の「服役囚、触法精神障害者、入管施設の拘留者によるアート」展が11月25日まで開催されています。(http://www.koestlertrust.org.uk/) コースラー財団主催のもので、今年は50周年を迎えたそう。毎年ロンドンの中心部で世の中の日陰の存在の人達が制作したアートが、展示/販売されていると知ったのは、アートセラピーの勉強をしている時でした。

私自身は以前、お仕事でそう言った方々に関わった経験があり、刑務所や精神病院の拘禁病棟、入管施設の中の状態を知っているので、彼らが社会復帰の目的というだけでなく、自由のない環境において制作活動に携わる重要性というのを痛感していました。人権云々の問題というより、まずイギリスでは再犯率が高く、収監施設に戻って来る人が多いという現実があります。(この話を始めると育児と教育の制度の話しから始めなければならないのですが•••)。つまり、収監施設が収監するだけになっていて、システムとして機能していないという事なんですね。

サウス•バンク•センターに展示されている作品は数多くの応募者の中から選ばれた作品なので、芸術性も優れています。でも、私が注目したのは、売る事を目的として普通のアート•ギャラリーに展示されている作品に比べて、ものすごくはっきりと感情表現が出ている作品が多くある点です。彼らの多くは、自分たちが「アウトサイダー」である事を自覚していて、その感情が露骨に表れている作品が多いのです。その分、おどろおどろしい作品もあり、私の友人の何人かはそういった作品は気持ちが悪いので見たくないと言います。

大学院でのアート•セラピーの勉強で余り良い思い出はありませんが、今振り返って役に立ったと思うのは、患者さん達が描いた「おどろおどろしい作品」を見る事に慣れ、それでも患者さん達の感情を汲み取り冷静に接する事が出来るようになったと言う事でしょうか。(これは日常生活でニュースなどの気持ちの悪い映像を観た時などにも役に立っていますが)

移民が多いイギリスなので、当然収監施設に入っている人達も二世、三世の人達が多く、文化の違い、ある宗教特有の表現なども展示されている作品に表れています。

こういった展示会が増えてくると、何故、犯罪者と呼ばれる人が作り出されるのか、どうしたら犯罪行為に走る事を防げるのかを考える機会も増えて行くのではないでしょうか。彼らは、怪物でもなく、同じ人間であり、私達とはまったく関係ないとは言えないのです。

2012年10月14日日曜日

ネイティブ•スピリット•フェスティバル2012

アズテカ•ダンス
ロンドン大学の東洋アフリカ研究校SOAS (School of Oriental and African Studies)で、12日から19日まで、ネイティブ•スピリット•フェスティバル2012が開かれています。(http://www.nativespiritfoundation.org/


アメリカやスペインと比べ、イギリスにはそれ程多くの北•南米大陸出身の先住民族の方は住んでいないようですが、それでも、毎年しっかりとその存在をアピールしています。このフェスティバルでは、文化の紹介(ダンスや楽器のワークショップ)だけでなく、先住民族の人達をテーマにした映画なども上映。工芸品も販売しています。

彼らの国がキリスト教化される前から受け継がれている、自然を敬う姿勢、世界観は、日本の古神道の概念と繋がる所があり、私達日本人にはとても受け入れやすいと思います。残念ながら、ヨーロッパはキリスト教化される過程で、もともとあったケルトや北欧のサーメなどに代表されるような自然崇拝の信仰が人々の生活から押しやられ、また中世の魔女狩りの時の記憶が集合意識のレベルで深く残っている為、自然崇拝がオカルトと誤解されたりして「怪しい」と思っている人も多いようです。(某有名スピリチャル•カウンセラーの方が、イギリスはスピリチャル大国と言っておられましたが、そうでもないというのが私の印象です。)

2012年12月にはマヤ暦が終わると言われていますね。一つのサイクルの終焉。今まで、先住民族の方達が置かれてきた状況を考えると、この機に彼らの苦しみも終わり、彼らの古代から伝わる叡智が広く認められる事を願います。
大英博物館中米部門に展示してある石盤

2012年10月10日水曜日

海からの贈り物

暫くブログをお休みしていました。いきなり日本行きの飛行機の運賃が下がり、急遽一時帰国していたからです。やっぱりピン!と来た時は行動に移すのみ。大宇宙からのメッセージだったようで、そのせいか結構内容の濃い一時帰国で、ロンドンに戻って来てから、時差の関係もあるのでしょうが眠くて眠くて、完全にスローダウンしていました。

今回の一時帰国の目的の一つはスキューバ•ダイビングの資格を取る事。昨年バハマから帰って来てから海ともっと関わりたくなり、近くにある小さなスキューバのクラブに顔を出したのですが、やり方が合わず脱落(笑)。イギリスは日本と違い、夏でも海で泳ぐ人が少なく(寒いですから)、ましてや国内でダイビングなんて一部の(お金持ちの)人間かプロのダイバーがする事みたいな感覚で、ダイビング•ショップも少なく、簡単に器材をレンタルするシステムがないので、初心者でも個人の負担が大きく諦めました。また、潜るスポットも、フランス•ノルマンディーの海岸、第二次世界大戦中に沈んだ船や戦車を見る、というかなりオタクな趣味の方もいて、私はついていけませんでした(汗)。

ダイビングするなら花粉症も治まった今がチャンス!が、ヨーロッパの海は冷た過ぎて、反って自信を無くしてしまいそうなのと、器材やスーツのサイズが日本人の私と合わなくて苦労する可能性あり。また、大西洋で泳いだ後、故郷の太平洋の海が恋しくなったという理由もあります。そんなかんなで友人の勧めで伊豆半島に行く事を決め、ハワイ島で知り会った方のつてを辿り、富戸にあるダイビング•スクールで講習を受けて来ました。理論はオンラインで済ませ、一日目はプールでの講習。二日目、三日目は実際に海に入っての講習。水温27度でコンディションはパーフェクト。講習生は私一人だったので、マンツーマン。普段から泳ぎや素潜りの練習をしていた効果を実感。先生にも恵まれ、パニクる事なく、しっかり習得。二日目から台風が来るので海が荒れだし、無事終了出来るかしらと思ったら、北東の風を避け西伊豆に出て講習を続行。(流石地元の方は良く知ってらっしゃる•••)穏やかな海に守られ、無事資格を取得しました!
伊豆の良いところは、どこにでも温泉があって、一ダイブ終わると、海辺で温泉に浸かって暖まれるという事。(こんな素敵な施設はイギリスには無い!)ダイビング•スポットでのサービスもスムーズで、システムが確立されている感じ。やはり日本はダイビング大国だと実感。日本人、やっぱり海が好きなんですねぇ〜。

今回は、伊豆では他にサーフィンもトライする事が出来、おいしい海の幸に舌鼓を打ち、海絡みで新しい繋がりも出来たりと、いい事づくし。本当に伊豆で出会った方々には良くして頂きました。昨年のバハマから、今年のハワイ、アゾレス、伊豆と、行く先々で素敵な人達と知り合い、どんどん新しい世界が広がって来ています。海からの贈り物とはまさにこの事。

ちなみに、私が滞在した富戸はイルカ漁が行われていた場所で、それに反対して、イルカウォッチングを始めた石井泉さんと言う漁師さんがいらっしゃいます。石井さん自身、以前はイルカ漁をしていたそうで、こういった事がきっかけで、私達のイルカに対する認識がどんどん変わって行けばいいなと思います。
懐かしの富士山!

2012年9月13日木曜日

フルムーン•ダンス

9月と言えば、中秋の名月。今年は9月30日だそうですね。月が綺麗に見える季節になったので、今回は月に関する話題を。8月は満月が二回あり、ブルームーンでした。二回目の満月の8月31日の夜、私はロンドン中心部に近いヴォクソール(Vauxhall)にあるセント•ピーターズ教会で、女性だけが参加するフルムーン•ダンスに参加していました。
ここのフルムーン•ダンスは、イギリス人でダンスムーブメント•セラピストのクロイ•デ•ソウザさんが、ガブリエル•ロスが開発したファイブ•リズムズというダンスを元に、満月の夜、女性だけが集い踊る場所を提供したいという事から始まりました。(http://www.bodysong.co.uk/)現在、クロイさんはお休みをしていて、彼女の同僚のファイブ•リズムズのファシリテーターの資格を持つ女性達(セラピスト)が、交代でフルムーン•ダンスを行っています。

ファイブ•リズムズはダンスを通じた瞑想と言われフローイング、スタッカート、カオス、リリカル、スティルネスの5つのリズムからなり、5つのリズムを通して踊ることを海の波にたとえ、ウェイブ(Waves) と呼ぶそうです。ファシリテーターの役目は曲を選ぶ事と、曲に合わせてダンサー達を言葉で誘導する事。例えば「さあ、体の中から聞こえて来る声に耳を傾けましょう」「あなたの隣にいる女性、その隣にいる女性、皆繋がっているのです。意識して踊ってみましょう」などなど。

ファイブリズムズは伝統舞踊のように「こういう型で踊らなければならない」ということはなく、曲に合わせて好きに踊る事が出来ます。つまり、体が反応するままに踊っていいのです。こう書くと、えーどうすればいいのか解らないと躊躇する人も多いのではないでしょうか。私も、今振り返ると、友人に連れられ初めて参加した時のぎこちなかった自分を思い出します。回りからどう思われるのかとか、こんな動きをしていいのだろうかと、殆ど自己批判の声が頭の中をよぎっていました(笑)。でも、これって、普段の生活でいかに私達が「枠」にはめられているか、思い出させますよね。

踊っている最中に泣き出す人もいます。これももちろんオッケー。その時に、出て来たものを押さえず表現するというのがポイント。以前、私も踊っている時、その時かかっていた音楽、踊っていた時の姿勢などから、遠い遠い過去に忘れ去れていた記憶を思い出し、泣きそうになりました。体が覚えているんですね。トラウマの記憶というのは、細胞レベルでも蓄積されるようで、こういった「好きに体を動かしていい環境」というのは、溜まったものが自然に出やすくなるようです。

セント•ピーターズ教会のフルムーン•ダンスは、その時その時のファシリテーターによってスタイルがあるので、毎回同じという訳ではないし、何よりも、その時、月が何座に入っているかで、選曲も変わってくる所がおもしろいのです。いかに、天体の動きと音楽が人の心理に影響を及ぼすかよく解ります。前回の満月は魚座の満月だったので、情緒的に深い感じの曲が多く、最後に輪になって座ってシェアした時に「とても深く入った」という感想が多く出ました。フルムーン•ダンスのもう一つのテーマは、解放し本当の自分を取り戻すという事にあるようです。

ちなみにセント•ピーターズ教会では、毎木曜日、男女混合のファイブ•リズムズもやっているようです。参加した友人によると、全然エナジーが違うとか。かなり混んでいるので踊るスペースさえない時があると聞いたので、私はこちらの方にはまだ参加した事がありません。

興味を持たれた方は、もしお近くでこういったイベントがあったら、是非参加してみて下さい。

2012年9月6日木曜日

レッド•ウッドの森

レッド•ウッド(セコイア)の木というと、カリフォルニアのセコイア国立公園のものが有名ですが、なんとロンドンにもレッド•ウッドの木がちょっとあるのです。場所は、ロンドン西部のキュー•ガーデン。

その赤い樹皮や心材からレッド•ウッドという名前がついたそうですが、杉科の常緑針葉樹でキュー•ガーデンの中の杉の木が集中して植えてある一角にあります。(地元のロンドンの方には、池の近くと言えば解るでしょうか。)
数的には十数本ほどなのですが、サークル状に植えてあって、その中に入るとまるで木達が会議しているような雰囲気になります。カリフォルニアのものは平均樹高が80メートル、樹齢は400年から1300年だそうですが、キュー•ガーデンにあるレッド•ウッドの木の高さは25メートルぐらいで、まだまだ若い木だというのが解ります。

ここのレッド•ウッドのエナジーはとても女性的で、グランド•マザーのよう。木々の間から差し込む光に包まれると、とても癒されます。私のお気に入りのスポットです。

2012年8月24日金曜日

ムンク展

テート•モダン美術館で開催されている、ノルウェーの画家ムンク展(Edvard Munch: The Modern Eye)を観に行って来ました。今回はあの有名な「叫び」は展示されておらず、ムンクの描いた絵、肖像画、写真、彫刻、版画、映像などを集めて、新しい視点からムンクを解釈するというテーマでの展覧会でした。

「叫び」以外でムンクの生の作品を見たのは始めてでした。画風を見ていたら、ゴーギャン、ゴッホなどの画家の影響を受けているというのもうなずけます。
吸血鬼
同じテーマ(イメージ)を何回も何回も描いているというのも、彼の特徴のよう。19世紀にはレントゲンが発明され、ムンクは人間の体が透けて見えるという事にも興味を持ったようで、透視的な絵も描いています。


ただ、やはりこの時代を反映してか、彼の性格を反映してか(他のアーティストや元恋人と殺傷事件を起こしている)、死や病気と言ったテーマの作品も多いようです。晩年は、精神的に不安定で、アルコール依存症になり、精神病も煩っています。まさに「叫び」の世界ですね。「自分は、突然死んだり、意識がないまま死んだりしたくない。死ぬ瞬間というものもはっきりと体験したい。」と何度も言っていたとか。今、天国で彼は自分の人生を振り返って、どう思っているのでしょうか。