通常、朝、港を出た所で、沢山のイルカの群れに遭遇します。 彼らはとてもゆっくり泳いでいて、瞑想状態のようです。 |
4回ボートに乗って、すぐにはイルカの群れと遭遇出来ず、かなり移動したりした時もありますが、一回につきそれぞれ三回ぐらい海の中に入りイルカとコンタクトする事が出来ました。今回の主役はハシナガイルカ。イルカとものすごい至近距離(イルカのうんちが顔にかかるぐらい(汗))で泳ぐ事が出来、いろいろ深い体験が出来ました。(ま、イルカも生き物ですから、その気が無い時や他に用がある時は、すーっと完璧に無視されましたが(笑)。)
イルカのソナーのパワーは良く知られていますが、私が海の中でスノーケルを通して音を出していたら、はっと気づくと、同じ音とリズムでイルカの鳴き声が返って来たのにはびっくり。短い間でしたが、彼らが呼応しているんだなと気づきました。
若いイルカと遭遇した時、心の中で「遊ぼう!」と思った瞬間、目の前でそのイルカが飛び上がり空中スピン!(だからハシナガイルカの英名はSpinner Dolphin)これを三回楽しそうに繰り返し、泳ぎ去って行ったのですが、思わず私も水中から飛び出しスピンしたくなり(絶対無理(笑))イルカの動きに合わせて海面に顔を出したり潜ったりしていたのですが、ああ遊ぶって言うのはこういう事かと見せつけられた気がました。やっぱり心を読まれたようですね(笑)。
イルカは群れで行動し、英語でPod Mind(グループ•マインド)という表現を使いますが、皆で考えている、感じている事をシェアし、グループで一つの意識になっている状態の所をよく見かけました。彼らの意識が一つになっている時は本当に、動きがシンクロ。私達スイマーがひょっと彼らの通り道に飛び出しても、乱れる事がないのです。だから、方向を変える時も、皆一緒。強いリーダーがいて、引っ張っている訳ではありません。エゴという概念もないようで、その時、群れとして一番適切な行動を取るようになっているようです。(瞬時に適切な行動が判断出来る能力ってすごいと思いますが)以前からポッド•マインドの事は聞いていたのですが、今回イルカの動きを観察する事により、どういう事か解って来ました。
イルカの親子が泳いでいる所も観察していたのですが、両者のエナジー•フィールドが完全に一つになっていて、人間の親子のように手をつないでいなくても、完璧にコミュニケーションが取れているようで、これまた動きが完璧なシンクロ。お母さんの方も、子イルカがお母さんほど潜りが上手ではないのが解っていて、加減して一緒に潜っているのが良く解るのです。水の中にいるせいでしょうか、今までこれほど生き物の親と子の行動が美しく調和した状態を見た事がありませんでした。これが心理学者やサイコセラピストが人間の幼児期の成長で重視する、親子のBonding(絆)或は、愛着(Attachment)が完璧に出来ている状態なんだなと納得。理論として知っていても、実際に目の当たりにしたのは初めてです。
もし、人間の親子でこれが出来ていれば、お母さんが赤ん坊が泣いて何を言っているのか解らないと怒りだしたり、子供がお母さんに言いたい事が伝わらず癇癪を起こしたりする事なんてあり得ないし、児童相談所や警察、裁判所のお世話になる事もない、子の安全の為に親から子を引き離す必要もないでしょうね。(野生のイルカの幼児虐待って聞きませんものね•••。)以前一緒に仕事をした虐待された子供達やその家族の事を考えてしまいました。残念ながら、自然から離れてしまった事により、人間は本来の意味での育児の仕方を忘れてしまったようです。
もし、人間の親子でこれが出来ていれば、お母さんが赤ん坊が泣いて何を言っているのか解らないと怒りだしたり、子供がお母さんに言いたい事が伝わらず癇癪を起こしたりする事なんてあり得ないし、児童相談所や警察、裁判所のお世話になる事もない、子の安全の為に親から子を引き離す必要もないでしょうね。(野生のイルカの幼児虐待って聞きませんものね•••。)以前一緒に仕事をした虐待された子供達やその家族の事を考えてしまいました。残念ながら、自然から離れてしまった事により、人間は本来の意味での育児の仕方を忘れてしまったようです。
海の中はある意味、陸の生活と違いまったく制約がなく(パスポート•コントロールもないですから自由に各国の海域を行き来できます(笑))、ましてや「道路」なんかもありませんから、彼らの行動は本当の意味で自由です。ここは、右に行かなければならないとか、一時停止しなければならないとかいうルールはありません。参加者の一人が、イルカの三つの群れが右、左、下から一度にやって来て、ぶつかる!と思ったけど、ぶつかることなくお互いうまく交差して素通りして行く所を目撃したそうです。これ、町の交差点なら大変な事になっていますよね。海の中はこういう事も可能で、事故も起きないのです。こんな出来事を体験したら、人間が作ったルールってなんなんだろうって疑問に思ってしまいます。自分自身の固定概念を見直さずにはいられない瞬間でした。
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