2013年5月18日土曜日

モン•サン•ミッシェル訪問(2)


日本にいる友人達から、モン•サン•ミシェルに行ったらオムレツ食べて来てね、と言われました。ツアーにもオムレツのランチ別料金で予約可、とあり、ガイドさんもその事に触れていたので、最初は興味を持っていなかった友人もそこまで言うなら一度食べてみたいとなり、かの有名な、「ラ•メール•プラール」(プラールお母さん)のレストランに入ってみる事に。もともとは、巡礼者に出していたお料理だそうです。

それ程お腹が空いていなかった二人は、オムレツ一皿頼んで二人で分ければいいやと思っていたのですが、「マダム、お一人で一皿、お願いします」と言われました。メニューを見ると、オムレツ二種類しかなく(昔ながらのオムレツとリンゴの入ったオムレツ。サラダ付き)、それにデザートがついて、30ユーロ(!!!)。まあ、旅の良い思い出にと二人して、にっこり微笑んで注文。そうよね、天下のモン•サン•ミッシェルのお店だもん。

ところが出て来たオムレツを見て、ぎょっ。二人の顔から微笑みが瞬時に消えました。え?なんか、スフレ(ムース)みたい。。。でろんと外に出た部分はチーズではなく、泡あわ。。。。一口、口に入れてみると、本当に泡を食べているようで、まったく歯ごたえがなく、卵の味も殆どしなく、しかも、炭火ならぬ、薪の味ばかりして、これが皆がおいしいというオムレツ!?と絶句。付け合わせのサラダの方がよっぽどおいしく感じられ、私は食べ物は残したくないので、鼻をつまんで食べたけど、一緒にいた友人は、これ以上食べれないと残していました。(汗)
次に出て来たデザート(バターたっぷりのタルト生地の上に甘く煮たリンゴのコンポートがのっているもの)がおいしかったのが、ちょっと救いかも。有名人が訪れる店なんだけど、どういう事!?確かに、きっと、昔の巡礼者はお腹が空いていただろし、新鮮な卵も貴重だったので、なんでもおいしく感じられたのだろうけど、今は、人の味覚も変わって来ているし、いつまでも昔の味にしがみつくのもどうかなと思ってしまいました。

モン•サン•ミッシェルの中で過ごしたのは3時間半ちょっと。ゆっくりお土産物屋さんを見る時間がありませんでしたが(あんまり見たいとも思わなかったのですが)、一目惚れで買ってしまったものがあります。フランスでやっとイルカに巡り会えました!ケルトの(或はケルト以前から伝わる?)トリスケル(トリスケリオン)というシンボルが入ったイルカのペンダント!しかも最後の一個だったので、ご縁だったのでしょう。
モン•サン•ミッシェルを去る前に一つやりたい事がありました。私は最近、海へ行くと、必ず愛と感謝の気持ちを込めてローズ•クォーツのタンブルを一個、海に落として来るようにしています。でも、今回は引き潮だし、時間がないので無理かなと思って早足で歩いていたら、ガイドさんとばったり出会い「海を見たいならこっちよ」と、行き方を教えてくれました。案の定引き潮であまり海水は残っていなかったのですが、粘土状の砂の上をがんばって歩いて、ローズクォーツを置いて来ました。天使に助けられたのかな。(笑)

オムレツは抜きにして、モン•サン•ミッシェルお勧めです。


モン•サン•ミッシェル訪問(1)

ハワイで知り合ったカナダ人の女性に、ギリシャへ向かう途中パリに立ち寄るので会わない?と誘われました。全然パリに行く事を考えていなかったので、こんな事がなければ、パリに行く事はないだろうなと思い、今回は彼女と会う事とモン•サン•ミシェルに行く事を目的にパリに向けて出発しました。8年ぶりのフランスです。

パリで友人と落ち合った後、一泊二日でレンタカーして行こうと言う話しだったのですが、友人が時差や気候の変化、パリのペースについて行くのが大変で、ダウンしてしまい、結局、自分たちで運転しなくて楽、という理由で、パリからの日帰りツアーに参加する事になりました。


遠くから見るととてもシュール。不思議な感じがします。
当日は朝7時15分に、ノートルダム寺院の近くにあるツアー会社のオフィスに集合。片道4時間かけての道程になります。途中、サービスエリアでトイレ休憩があるとは言え、小腹がすいた時の為のおやつと飲み物は必須。


モン•サン•ミシェルは、フランスの西海岸、第二次世界大戦のDディ上陸作戦で有名なノルマンディ地方とケルト系の民族の地、ブルターニュ地方との境にあります。もともとケルト民族の聖地だったようですが、8世紀に大天使ミカエルから「この地に聖堂を建てよ」というメッセージを受けた司祭が、礼拝堂を作ったのが始まりです。その後、ベネディクト派(グラストンベリーの僧院もベネディクト派のものです)の修道院になり、巡礼者が集う聖地となりました。


スピ系の間では、大天使ミカエル(男性性)のレイライン上にあると言われていて、イギリスのコーンウォールにあるセント•マイケルズ•マウント、アイルランドにあるスケリグ•マイケルと一直線上に並ぶとか。やっぱりエナジー的には繋がっているんですね。また、ガイドさんの説明によると、スペインの有名なサンチアゴ•デ•コンポステーラの巡礼とも関係しており、お金と時間のある人は、サンチアゴ、お金のない人はモン•サン•ミシェルに行くパターンだったようです。今は巡礼者もバスや自家用車で来るのか、サンチアゴ巡礼のようにレフュジオ(巡礼者用の宿)はないそうです。巡礼地の名残で巡礼のシンボルであるホタテ貝の印が至る所に見られました。

昔は、引き潮の時に海岸から歩いて渡っていたそうですが、この海岸は干満の差が激しく、引いた潮がものすごい勢いで戻って来る時に波に飲まれ亡くなった巡礼者も少なくないそう。今は、陸から道路が敷かれ昔の面影はありません。楽なのは楽ですが、残念な事に、作られたのが橋ではないので、天然の潮の流れを止めてしまい、回りの自然環境に影響を与えてしまっているそうです。


島に入ると、ツアーとは言え、入り口で帰りの集合時間を告げられ、自由行動に。その辺はヨーロッパですね。中は城下町のように、土産物店、レストラン、カフェが狭い路地に立ち並んでいます。日本人観光客が多いせいでしょうか、日本語の表記も。残念だったのは、ハローキティ•グッズが売られていた事。別にモンサンミシェルで売られなくても。。。(ご当地キティちゃんではありませんでした。)

さて、急な坂道を昇ると聖堂の入り口に辿り着きます。入場料は7ユーロ。かなり高台になり、遠くまで見渡せます。私達が行った時は引き潮だったので、学校の遠足組や観光客が砂浜を歩いているのが見えました。

上を見上げると光が不思議な感じ。入ってすぐの礼拝堂の部分で、頭の上から足先まできーんと突き抜くけるようなエナジーを感じました。なんかすっきりした感じ。まさに大天使ミカエルですね。ともかく、聖堂の中全体も、光の入り方が変で、建物のせいというより土地の気がすごいのでしょう。建物の中で一晩過ごしてみたいと思ってしまいました。

黒いマリア象。やっぱり光が不思議な入り方をしてます。この時は曇っていました。
お約束のオーブも出現。修道士さん達のようです。
一緒に行った友人は、エナジーに異常に敏感な人で、聖堂の中でハイになって大声で歌を歌いだし、歯止めが利かなくなってしまったらしく、最後の方では、「あー!駄目!グランディングが出来ていない!何か食べるもの頂戴!」と、私が持って来たおやつのカシューナッツをばくばく食べていました。ナッツはやっぱりグランディングには良いようです。最後にお土産物屋さんがあり、そこを出た所で、やっと「目に見える形」で(笑)、大天使ミカエルと対面しました。

建物の中を歩いていて、気がついたのは、一般に公開されていない部屋がいっぱいあると言う事。ずっと「秘密、秘密」とう言葉が頭の中で聞こえていました。ベネディクト派は密教的な色合いの濃い宗派だったらしいので、まだ明かされていない部分が多い場所なのではないかと思いました。

2013年5月10日金曜日

健康診断


NHS(国民医療サービス)の方から、再三催促が来たので、健康診断に行って来ました。国が行っている健康診断なので無料です。年齢が高くなって来ると発病する確率が高い心臓病などの成人病予防が目的だそうです。

まず、保健所か、かかりつけのお医者さんで血液検査。結果が出るのが二週間後なので、二週間後にかかりつけのお医者さんに予約を入れます。でも、実際に対応するのは看護婦さん。(イギリスのお医者さんは忙しくて、重病患者でもない限り、そんな定期検診なんてやっていられません。)当日は、身長、体重、ウエスト回り(?)、脈、血圧を測定。そして血液検査の結果教えてくれて、普段の生活態度についての質問があります。

その質問は、誰が考えたのか知らないけど、恐らく全国共通の質問で、週に何回、どれくら運動をしますか、とか家事はどれくらいしますか、お酒はどれくらい飲みますか、タバコは吸いますか、と言った画一的な質問。イギリスらしいなと思ったのは「庭いじりは週に何回、どれくらいしますか?」。ロンドンのような大都市で、自分の庭がある人そんなにいない•••。あと、冬が長いので、冬に庭いじる人もそんなに多くない。。。「自転車にはどれくらい乗りますか?」というのにも、思わず、「あの〜ロンドンみたいな交通量が多くて、運転の荒い人達が多い所で、自転車になんか乗りたくありませんよ。先週、オランダ人の友人が自転車持ってロンドンに遊びに来たんですが、オランダのように自転車専用通行帯が完備している所に慣れいる人達には、ロンドンで自転車に乗るのは酷な体験だったようで、かなり怒っていましたよ」って言ってしまいました。(実話)

それにしても、個人個人で、持っている遺伝子も(イギリス人、アジア人、アフリカ人、とか色んな人種がいますから•••)、生活態度も、食生活も違うのに、PCに情報を入れると、あなたの今後五年間の心臓病発病の確率は、○○%です、って言えるものなのかなぁ。。。もちろん、目安でしかないし、今は大丈夫でも、食生活や生活態度が変われば、大丈夫でなくなるだろうし。。。

思ったのは、後になって患者から「あの時なんで言ってくれなかったんだ」って、責任を取らされるのが嫌だから、こういう事をしているんのではないかという事。イギリスで仕事をしていると、アメリカ化して来ているせいか、責任のなすり付け合いになる事が多いのにはびっくりします。まあ、病人が多いと国の負担も大きいというのもあるのでしょうが。自分の健康なんだから、皆がそれぞれ責任もって生活していれば、こんな事にはならないのでは、と思ってしまいます。

最後に笑えたのは、看護婦さんが、コンピュータの人種の項目で「日本人」と入れようとして、人種のリストがアルファベット順にもなっていなかった事。この国にいると「中国人、他」になる事が多いのですが、今回、「日本人」って単独のカテゴリーはありました。でも、ずっと下の方で、看護婦さんが、画面をかなりスクロールしてやっと出て来ました。こういう所でも時間の無駄が多い。この辺のアバウトさもイギリス。やっぱりどっか抜けているのね(笑)。

2013年5月9日木曜日

Nature in Art

http://www.nature-in-art.org.uk/
チェルトナムの友人は動物の絵を専門に描くアーティストでもあり、今回地元のアート系の穴場(?)を紹介してくれました。それが、Nature in Art美術館。自然を題材にした作品のみ展示しています。

建物の中がギャラリーになっていて、ここはアフリカ?と思うくらい、象や虎や豹の絵が飾ってあるお部屋があります(笑)。(Anthony GibbsやDavid Shepardの作品です。)また、イベントとして、一週間おきぐらいに交代で、現役のアーティストさんが毎日デモを見せてくれます。友人もここでデモをした事があるそう。(英語では、「Artist in Residence」住み込みのアーティストという表現を使います。)

そして小さいながら素敵な絵のプリントやカード、アクセサリーなどを売るお店もあり、私が行った時は、一階にあるカフェは、絵のクラスの生徒さん達で賑わっていました。いかにも地元のおばちゃん達の集まりって感じがよかった(笑)。
巨大なクジラの尾ひれ。
庭にも芸術作品が展示されていて、散策するのにはもってこい。以前は迷路があったそうですが、今はありません。
グリフィン?




大手の美術館のように大々的に宣伝していません。友人の話によると、経営者はそれ程手を広げる事を考えていないそうです。だから穴場なんでしょうね。自然がテーマなので日本人向けかも。チェルトナムからバスが出ているそうですが、何せ田舎のバスなので、本数が少なく、出来たらレンタカーかタクシーで行かれる事をお勧めします。

2013年5月8日水曜日

コッツウォルド地方への旅


英国観光庁が力を入れている観光地の一つ、コッツウォルド地方にある友人宅へ遊びに行って来ました。地元で採れる黄色味がかった石灰岩で出来た家が立ち並び、小さな村々ある木立の間を小川が流れ、背景の田園風景とマッチして絵に描いたような英国の風光明媚な地帯と知られています。英国王室の方々や有名人、またロンドンに住んでいるお金持ちの人達の別荘なども多くあります。シェイクスピアで有名なストラットフォード•アポン•エイボンが近くにあるので、日本からツアーでいらっしゃる方々は、一緒に回る場合が多いみたいですね。

友人が住んでいる場所はチェルトナムといい、鉱水が出る為、保養地として発展した町です。貴族やお金持ちの人達のスパ(保養地)だった言うだけあり、町中もおしゃれ。ここでは鉱水を飲む事が出来ます。チェルトナム独自のお店も立ち並び、週末、都会の喧噪を逃れて一息つくにはとても良い場所かも。
友人夫妻は、私が以前コッツウォルドを訪れたのが何年も前と知り、久しぶりだろうからと、気を使ってくれて近隣の観光地へ車で連れて行ってくれました。まずは、Bourton-on-the-water(バートン•オン•ザ•ウォーター)。小川が村の真ん中を流れていて、水が綺麗。お天気が良かったので、浅瀬で水遊びをしている子供が結構いました。ここでは久しぶりに、英国の伝統的なクリーム•ティー(スコーンとジャム、濃厚なクリームの組み合わせ)をいただきました。これだけ甘いと、やっぱり濃く出た渋めの紅茶が良く合いますね。私達がお茶を済ませた頃には、村は観光客で溢れていました。(そう、お昼の時間に「お茶」をしたのです(笑)。)
スコーンは焼きたてでふわふわでした。ごちそう様。
天井にティー•ポットがいっぱい飾ってありました。
次に向かったのはThe Slaughters。名前が名前なんですが(虐殺とか屠殺の意味です)、とても小さくてかわいい村でした。

〆は、Stow-on-the-Wold(ストウ•オン•ザ•ウォルド)。こちらは小川が流れている訳でもなく、何故人気があるのか解りませんでしたが、観光名所のようです。チェルトナムには競馬場があり、レースがある時に、チェルトナムで宿が取れない人がちょっと静かなStow-on-the-Woldに滞在するようです。(ちなみにこちらの競馬は日本の競馬と感覚が違い、皆着飾って行くので貴族のスポーツ的なイベントです。)


クラフト•フェア
この時期、イギリスの町ではよく、「クラフト&アート•フェア」が開催されます。教会や町役場みたいな場所を借りて、クラフト、アート、アンティーク、古本、洋服、ジュエリー、地元の特産物のお店、お菓子屋さんなどの出店が集まります。イギリスの春〜夏は日も長く、田舎の村を回るとそういった楽しみがあるのがいいですね。

チェルトナムの友人宅の庭には、マグノリア(モクレン)が咲き誇っていました。今年のイギリスの冬は、雨が多くどんよりしていて長く感じられたのですが、やっと春らしい気候になりました。緑が目に痛いぐらいです。


友人宅の庭です。とってもイギリス。