2013年3月6日水曜日

アバロンの島へ•••(グラストンベリー再訪)(2)


初めてグラストンベリーを訪れた時は知らなかったのですが、グラストンベリーに住んでいた事がある友人から、男性性のレイラインと女性性のレイラインが交わる場所があると聞きました。で、今回バスを降りると真っ先にむかったのがこちら、グラストンベリー修道院跡。(バス停の真ん前にあります。)


キリスト教徒に改宗したサクソン人達が7世紀にサマーセット県を征服し、その頃にこの場所に教会が建てられたのが修道院の始まりのようです。今は殆ど建物が残っていませんが、復元図を見ただけでも、かなり大きな規模のベネディクト派の修道院だったのが解ります。特に、修道士達だけでなく、巡礼者、恵まれない人達の為の食事をこしらえていた厨房の建物は保存状態が良く、中に入るとその当時の様子が目に浮かびました。敷地内には、菜園、果樹園があり、家畜も飼っていたようで、りっぱにコミュニティーとして機能していたようです。


厨房の建物
ここのもう一つの有名なポイントは、伝説のアーサー王と王妃グネヴィアのもの”らしき”遺体が並んで埋葬されていたという事。アーサー王に関しては、しっかりした記録が残ってないので、その後いろんな人達によって脚色されてしまっている部分がかなり大きいようですが、私が敷地内立って、修道士の人達以外に一番に感じたのはこの二人のエナジー。私はずっと、アーサー王はフランスのシャルルマーニュのような知的で議論好き、女好きの豪快なキャラだと思っていたのですが、ここで感じたのはフェア•プレーを重んじ女性を守る「騎士道」的なキャラ。(伝説の通りですね(笑)。)そして実際は王と王妃の結びつきが強かったような印象を受けました。後で良く考えたら、あそこは、男性性のレイラインと女性性のレイラインが交わる場所でもあるので、この二人のイメージが出て来たのも納得出来ます。



気がつくと、イギリスやヨーロッパでは教会の建っている場所は、昔からのパワースポットという場所が多く、一つはキリスト教化される過程で異教徒の慣習(パワー)を封じ込める意味もあったのでしょうが、長い目で見れば教会の建物が建っていれば、パワースポットである事が忘れ去られる事がなく、その場所を守る(隠す?)ような役割も果たしているのではないかと思ってしまいました。実際、グラストンベリー修道院の建物はクロムウェルの宗教改革の時に壊されてしまっていても、今現在、敷地はとても良い状態で管理されています。また一説によると、グラストンベリーの僧院は南ウェールズのティンターンの僧院(こちらもベネディクト派)とともに、キリスト教の神秘主義派と関わりが深かったとか。
敷地内には愛らしいスノードロップの花が
さて、次の目的地は「エッグ•ストーン」。以前、ネットでグラストンベリーの事を検索していたら出て来ました。妙に気になる。でも、どの英語のサイトを見てもトールの丘の南側としか書いておらず、具体的な場所が明かされていないのです(秘密だそうです。)。グラストンベリーに住んでいた事のある友人も「行った事あるけど、昔の事だから良く覚えていないわ。ごめん」むむむ•••。取り敢えず、観光案内所で聞いてみたら、驚いた事に「そんな石、知らない」というお返事が。やっぱり秘密の石?で、隣のお店がミステリー•ツアーをやっているのでそこで聞いてみたらと言われたのでトライ。

赤毛で妖精のような風貌のお店のおねえさんは、あっけらかんと「知っているわよ。」と地図で行き方を示してくれました。でも、結構アバウトな説明。ちゃんとした「道」ではなく標識の出ていない「小道」を歩いて行かねばならないよう。やっぱり、知る人ぞ知るタイプの石らしく「どうしてこの石の事知ったのか」と聞かれたので、いきさつを説明して、どういう石なのか聞いてみると「多産、肥沃(fertility)といった意味があるの。特にイースターの頃は、妊娠したい女性が訪れる場所なのよ。」ありゃ、それは私と関係ない(筈)。エッグ•ストーンって妖精がらみの石じゃなかったの!?
確かに道らしき道はありません。
取り敢えずトールの東側の入り口まで行って、そこから左手にある果樹園と書かれた標識の方の道に進みます。するといきなり獣道のような小道が4本ぐらい分かれて出現。どの方向に行けばいいの?なんどか木立の間の獣道(?)を行ったり来たり、上がったり下がったりして、石が見つからず四苦八苦(涙)。散歩している地元の人に二人程会い、エッグ•ストーンの場所を聞いてみるけど、知らないというお返事。私は石と会えない運命なのかしら。第三の目を使って位置を探ってみると、右手前方だけど、もうちょっと高い所にある映像が見えて来ました。目をこらすと、その方向の、更に2、3段高い所にある茂みが怪しい。これは自分の感覚を信じるしかない。やっと石が見える場所まで辿り着いた時は、やった!妖精のテストをパスしたぞ!みたいに興奮してしまいました(笑)。これがエッグ•ストーンです。
石を囲む木立には、訪れた人が色とりどりのリボンやスカーフなどを巻き付けてあるので、近づけば見落とす事はない思います。トールの南南西の方角、丘の斜面の真ん中よりちょっと上ぐらいの高さというのが正確な位置でしょうか。斜面は急で、雨など降ると草が湿って、ぬかるんだりして滑り易くなると思うので、ハイ•ヒールはお勧め出来ません。あと、この時期から放牧が始まって、羊ちゃん達がいっぱい歩いているので、羊の糞にはご用心を。
さて、このエッグ•ストーン、川(或は海?)に洗われ自然に丸くなったような形をしています。多分石灰岩?心ない人が名前のイニシャルなど掘ってしまっていましたが、触ってみるとトールのおへその部分にある石というイメージが湧いて来ました。所謂「腹」の部分(第二チャクラ)ですね。まさに卵があるべき場所。トールの丘のこの位置に座っているのも意味があるのでしょう。大地と繋がっているのはもちろんの事、創造のエナジーを持った石だと解りました。石と大地に感謝のお祈りを捧げると、自然と叶えたい夢や希望などが口から出て来ました。

ロンドンに戻ってから日本語でネット検索したら、この場所を訪れた日本の方のブログに、エッグ•ストーンは「触れた者の願いを叶える石」とありました。なんだ、だったらもうちょっとお願いして来るんだった(笑)(←欲張り)。みんな、様々な思いを抱えて、あの場所を訪れるのでしょうね。確かに色んな人の念を感じる場所でもありました。


気がついたら、男性性と女性性のエナジーの場所→二つのエナジーが交わる場所→卵がある場所の順で訪れていて、私のグラストンベリー巡礼(?)が完結したようです。さて、「卵」が孵るのはいつの事かな。そしてどんな「子供」が生まれて来るのでしょうか(^ ^)。

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