2013年6月7日金曜日

イギリスの学校教育


ストーンヘンジのツアーで、8歳と5歳の子供連れの中国人のお母さんと話す機会がありました。子供が学校の中休みなので、子供を連れてツアーに参加したとの事。以外に知られていないかもしれませんが、イギリスの学校は休みが多いんです。3学期制で、9月に新学期が始まり、それぞれの学期毎に中休みなるものが存在するのです。更に、(予算の関係で)放課後の部活とかやっている学校も少なくなって来ています。

お母さんは教育熱心な高学歴中国人の典型らしく、当然子供は私立の小学校に通わせているそうです。日本人の知り合いが同じ様に、ロンドンの私立の小学校に子供を通わせていたので知っているのですが、私立の学校は、普通の学校の中休みが一週間の所、二週間休みを取り、クリスマス、イースターのお休みも3週間(普通の学校は2週間)。当然夏休みは2ヶ月まるまる休み(当然その間、宿題とか課題とか無し)。お母さんは、「高い学費を払っている割に、学校で過ごす時間が短い。先生達はいったい何をしているんだ。私は家にいて仕事をしているからいいけど、これで外で仕事をしていたら、仕事を辞めなければならない」と文句たらたら。(ごもっとも•••)

お母さん達は、旦那さんの赴任でイギリスに来る前は、カリフォルニアとNYに住んでいたそうです。こんな馬鹿げたシステムの国にはいられないと、夏にはNYに戻る事にしたそうです。(アメリカの私立は、イギリスほどふざけた学期制度じゃないのかしら。)

その流れで、こちらで結婚した日本人の先輩と話をした時に、彼女のお子さん達の話になり(お子さん達は既に成人しています)、当時は「学校の歴史教育がひどかった」と教えてくれました。英国史は、ヘンリー8世(スペインの王女様と離婚したくてバチカンと喧嘩し、イギリス国教を設立し、その後奥さんを5人も替えた王様)と第二次世界大戦の所だけは重点的にやり、他の部分はさらっと流す。世界史も、日本のようにエジプト文明とかギリシャ文明とか黄河文明とか、紀元前の部分からきちんと教えないので、子供達の歴史の知識がかなり偏ってしまったそうです。(今の学校教育はちょっと改善されているかもしれませんが。)

以前、高校の先生とフラットをシェアしていた事があるので知っているのですが、こちらの学校の先生は、日本の学校の先生ほど忙しくありません(部活の顧問の制度とかないし)。私の兄は都立高校の先生で、こちらの先生達が「忙しい。時間がない」と言っているのを聞く度に、兄の忙しさを思い出し、嘘でしょ、と思ってしまいます。

こちらに来て、大きな事件でもない限り、イギリス以外の国の事情を良く知らないイギリス人の大人(或は興味のない大人)が多い理由が良く解りました。

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